いまどき生活者のリアル ――タイパ、自分投資、自分らしさ、そして社会性 ~2025年ACR/exから読み解く生活者「価値観」の現在地~

今回は生活者総合調査ACR/exデータより、50%以上の生活価値観項目をもとに、“いまどき”の価値観をご紹介します

CTV普及と放送の可能性

これまで生活者のテレビを始めとしたメディア接触行動と若年層・シニア層の情報・メディア関与について連載を続けてきました。

シニア層(60代)のメディア行動・意識の変化

総務省の人口推計(2025年1月1日現在確定値)によると、日本人の51.2%が50歳以上、36.2%が60歳以上を占めています(図1)。つまり、3人に1人が60歳以上となり、少子高齢化の進行が数字からも明らかです。

若い世代で起きつつある情報意識の変革

筆者は1984年生まれで、中学生のころにPCでインターネットを利用し始め、高校生で携帯電話を持ち、大学生のころにSNSが登場、就職後にスマートフォンが普及した世代です。

SNS利用の現在地:10年でどう変わった?主要サービスの成長と多様化

Facebook、Instagram、X(旧Twitter)、LINE、TikTok──これらはいわゆる「5大SNS」として、日本国内でも多くの人々に利用されています。この10年間で、それぞれのサービスの利用率はどのように変化してきたのでしょうか。

生活者の「メディア」へのアプローチ変化とその印象

私たちの情報との付き合い方は、この十数年で大きく変わりました。かつてはテレビやラジオから一方的に“受け取る”のが当たり前だった情報も、今ではスマートフォンやパソコンを使って“自分から選んで取りに行く”時代になっており、メディアとの関係性は、より自由に、そして多様になっています。

テレビメディアからみた視聴行動の変化

私が入社した2000年当時、テレビは娯楽のど真ん中に位置付けられていて、誰もが好きな番組の放送を待ちわびていたものです。視聴率(世帯視聴率)も好調で、今ではなかなか見られない30%超えの番組がいくつも存在しました。