現在パリのビジネススクールでマーケティング修士号を取得中。グローバルな事業展開を探求している。
フランスの抹茶ブームの火付け役となったのが「抹茶ラテ」だ。特にパリを中心とした若年層向けの次世代型カフェが筆頭となり、抹茶が“新しいラテ文化”の一つとして広がってきた印象が強い。今回、Paris Café Festivalを視察した中で見えてきたのは、フランスのカフェそのものが変化し始めているという点だった。
コーヒー以外が主流に?今フランスのカフェ業界で起こっていること
フランスの抹茶ブームの火付け役となったのが「抹茶ラテ」だ。特にパリを中心とした若年層向けの次世代型カフェが筆頭となり、抹茶が“新しいラテ文化”の一つとして広がってきた印象が強い。今回、Paris Café Festivalを視察した中で見えてきたのは、フランスのカフェそのものが変化し始めているという点だった。

抹茶ラテだけではない。多様化するラテ飲料
会場では、いわゆる“〇〇ラテ”の存在感が非常に強かった。抹茶、ウベ、チャイ、チョコレートなど、「コーヒー以外」を主役にしたラテが増えており、カフェオーナーからも “Replace Coffee(コーヒーの代替)” という言葉を頻繁に耳にした。背景には、カフェインの過剰摂取への意識の高まりから、「カフェインとの付き合い方」を見直す消費者意識の変化があるようだ。実際にカフェイン含有量を質問する来場者もいた。
同時に印象的だったのが、ラテそのものの変化だ。従来の「コーヒー+ミルク」という形ではなく、ミルク自体を楽しむようなラテが増えている。使用されるミルクも、アーモンド、オーツ、ココナッツ、ピスタチオなど非常に多様化しており、ラテは“コーヒー飲料”というより、“カスタマイズ可能なミルクベース体験”へ変化しているようにも見えた。

さらに興味深いのは、味以外の要素の重要性だ。例えばウベは、従来ならフランス語で “l’igname violet(紫ヤム芋)” と説明されていたものが、あえて現地名のまま「Ube」として打ち出されている。また、抹茶を客前で点てる動作をパフォーマンスとして見せるカフェも増えていた。そこでは、飲み物そのものだけでなく、「異文化」や「習慣」を体験すること自体が価値になっている。


"インスタ映え"は必須要件
加えて、見た目の重要性も無視できない。ラテアートやベリー系の鮮やかな色味のシロップ、トッピングなど、“写真を撮りたくなること”が前提として設計されている。あるカフェオーナーは、「ほうじ茶ラテは味はとても良いが、色味が地味で見せ方が課題だ」と話していた。見た目が良くないと土俵に乗れない、という感覚であった。
次世代のカフェに求められるもの
フランスの顧客はカフェに対し、味だけを求めるのではない。彼らは、体を労っている「気分」や普段と違った飲み物を飲む「特別感」を重視しているのかもしれない。
フランスの次世代型カフェでは、「何を飲むか」だけでなく、「どんな体験を共有できるか」が、新たな差別化要素になりそうだ。
■出展
https://www.pariscafefestival.com/
https://www.marieclaire.fr/cuisine/healthy-latte-15-idees-pour-remplacer-le-cafe,1463510.asp









