自治体職員向けに、仕事につながるヒントやアイデア、事例などを紹介する行政マガジンです。自治体運営における業務改善のヒントの提供や自治体向けに事業を展開したい民間企業をサポートします。
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Vol.63
光市×婚活支援
“おせっかい”なやさしさが広がる「まちぐるみWedding」
光市は、山口県の東南部、周南工業地帯の東部に位置し、瀬戸内の温暖な気候と豊かな自然環境に恵まれています。そして、市民が良い意味でおせっかいな、「人のやさしさと温かさ」が特色のまちでもあります。今回は、この“おせっかい”にまつわる取り組みについてご紹介します。
おせっかいというと、少々後ろ向きに捉えられやすいですが、同市では、“相手が求めているかどうかではなく、相手を想い、やさしい行動や言葉をかけること”としています。有事や困難に直面したがときに、普段のおせっかいが命綱になると考えており、普段からやさしいおせっかいがあふれる、そんなまちであることが自慢だといいます。
これに関連して、平成29年度からシティプロモーションの一環として、限定1組のカップルを募集し、まち全体でお祝いする「まちぐるみWedding」を開催。これは、市民団体「光市おせっかいプロジェクトチーム」と同市が連携し、おせっかいな市民に祝福される中、永遠の愛を市長立ち会いのもと誓うものです。初回は庁舎ロビーにて、120人を超えるおせっかいな市民が集まりました。2回目は、「日本の渚百選」に選ばれる室積海岸にて、3回目は、駅舎や虹ケ浜海岸までの道などで実施。それぞれ、約200人と約600人と、子どもから大人まで多くの市民が、フラワーシャワーやダンスなどで2人の門出を盛り上げたといいます。
その後、新型コロナウイルス感染拡大の影響でやむなく中止されていましたが、令和4年度に3年ぶりの開催が実現しました。自然豊かな冠山総合公園を舞台に「光と音のまちぐるみナイトWedding」と題し、夕暮れ時の結婚式を、光る風船で幻想的に演出したそうです。
担当者は「会場は市内の小学生たちが手づくりしたガーランドで彩られ、多くの市民が2人の門出を一緒にお祝いしました」と話します。新郎新婦からは感謝とともに、「今度は自分たちが“誰かのために”祝福する側となって地元を盛り上げていきたい」という言葉が。参列した市民からも「すごく楽しかった!」という声言葉が寄せられたといいます。
「見ず知らずの新郎新婦をまちぐるみで“おせっかい”にお祝いする光市の特色を活かした取り組みです」と話す担当者。やさしいおせっかいがあふれる同市の、次なる取り組みにも注目したいですね。