アドパーソンがお勧めする、
読んでおくべき本

広告業界のプロフェッショナルが「読んでよかった」と感じる書籍をジャンルレスに紹介する新シリーズ企画。思考のヒントになった本や リフレッシュ・ワクワクに繋がった本など、ご自身にとって特別な 1冊(または数冊)について、ご紹介いたします。

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広告業界のプロフェッショナルが「読んでよかった」と感じる書籍をジャンルレスに紹介する新シリーズ企画。思考のヒントになった本や リフレッシュ・ワクワクに繋がった本など、ご自身にとって特別な 1冊(または数冊)について、ご紹介いたします。

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広告業界のプロフェッショナルが「読んでよかった」と感じる書籍をジャンルレスに紹介する新シリーズ企画。思考のヒントになった本や リフレッシュ・ワクワクに繋がった本など、ご自身にとって特別な 1冊(または数冊)について、ご紹介いたします。

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広告業界のプロフェッショナルが「読んでよかった」と感じる書籍をジャンルレスに紹介する新シリーズ企画。思考のヒントになった本や リフレッシュ・ワクワクに繋がった本など、ご自身にとって特別な 1冊(または数冊)について、ご紹介いたします。

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笠本 和行

笠本 和行

日本広告業協会 懸賞論文委員会委員
日本広告業協会 懸賞論文委員会委員

株式会社 読売エージェンシー
営業本部局長


2006年、読売エージェンシーにて通信販売の広告主を担当する部署が新設され、部長に就任。通販企業向けセミナーを立ち上げ、勉強会を継続的に実施した。10年間の経験を積んで、デジタルマーケティング部署の部長を務めた後、2021年より営業本部営業局局長。2024年に株式会社読売エージェンシー東海の代表取締役。東海地区の事業を推進する。

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電子書籍を買う機会が増えた。クリックひとつで購入でき、スマホで読めるので荷物にならない。本屋に行く楽しみは捨てがたいので、時間があれば足を運ぶようにしているが、やはり便利さを選びがちだ。これも、時代の変化なのだろう。

電子書籍を買う機会が増えた。クリックひとつで購入でき、スマホで読めるので荷物にならない。本屋に行く楽しみは捨てがたいので、時間があれば足を運ぶようにしているが、やはり便利さを選びがちだ。これも、時代の変化なのだろう。

「VUCAの時代」と言われて久しい。先が見えないからこそ、変化への適応が常に求められている。だが、最初にこの言葉を聞いたとき、疑問に思った。人類はこれまで、未来を見通す力を高めることでリスクを減らし、技術や制度を発展させてきたはずだ。ならば、なぜ今あらためて「先が見えない」とされるのか。新型コロナが発見される少し前、そんなことを考えていたときに出会ったのが、この本だった。

 

『ほんとうの「哲学」の話をしよう 哲学者と広告マンの対話』(中央公論新社)

哲学と広告、その共通点である「概念の創造(コンセプト・メイキング)」から、両者の対話が始まる。広告の未来を思索する広告マンが、哲学者に意見を求める。広告の変遷や現在地、将来のリスクへと話が進み、やがて社会・哲学・広告の三者の関係が浮かび上がってくる。哲学者が広告マンとともに未来を洞察していく過程は、きわめて刺激的だ。話は広告にとどまらず、AIやバイオ技術といった加速する技術革新にも及ぶ。かつて人間とともに進化してきたはずの技術が、人間を追い越し、突き放し始めている。もはや変化は避けられず、人間もまた、対応を迫られている。読後、「これからは、ずっと先が見えないのかも…」と妙に納得したのを覚えている。新型コロナもChatGPTもまだ登場していない2019年10月発行の書だが、今でも読み返すたびに新たな視点を与えてくれる。

 

人間はどうすれば良いのか。やはり、変わることで適応するしかあるまい。

二冊目に紹介するのは、変化と適応の指南書である。

 

『進化思考[増補改訂版]生き残るコンセプトをつくる「変異と選択」』(海士の風)

デジタル技術もバイオ技術も、人間が生み出したものだ。だが、それを創造できるのは、一握りの天才だけではないか。そんな考えに、本書は明確に異を唱える。

著者は、「創造の構造」を「生物の進化」に重ねて詳細に分析し、その本質を解き明かしていく。そして、創造力とは特別な才能ではなく、誰にでも再現可能な能力であり、育てることができるという考えに行き着く。そうした信念のもと、20年にわたって思索と研究を続けてきたのが、日本のクリエイター・太刀川英輔氏だ。

本書には、その成果が余すところなく詰め込まれており、質・量に圧倒される。創造力を育てるための具体的な方法が多彩に記され、どれも腹落ちする説得力があり、実践する意義を強く感じさせる。

一冊目で紹介した書と通底するのは、人間が体力的に弱い存在であるがゆえに、言語や道具の発明といった創造力を発揮して非力を補い、それを武器としてきた、という点だ。

「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ。」

パーソナルコンピューターの父、アラン・ケイの言葉が本書で引用される。人間を変え、救う力が創造力にあるならば、本書はその力を育む最良の教科書だと思う。

電子書籍を買う機会が増えた。クリックひとつで購入でき、スマホで読めるので荷物にならない。本屋に行く楽しみは捨てがたいので、時間があれば足を運ぶようにしているが、やはり便利さを選びがちだ。これも、時代の変化なのだろう。

「VUCAの時代」と言われて久しい。先が見えないからこそ、変化への適応が常に求められている。だが、最初にこの言葉を聞いたとき、疑問に思った。人類はこれまで、未来を見通す力を高めることでリスクを減らし、技術や制度を発展させてきたはずだ。ならば、なぜ今あらためて「先が見えない」とされるのか。新型コロナが発見される少し前、そんなことを考えていたときに出会ったのが、この本だった。

 

『ほんとうの「哲学」の話をしよう 哲学者と広告マンの対話』(中央公論新社)

哲学と広告、その共通点である「概念の創造(コンセプト・メイキング)」から、両者の対話が始まる。広告の未来を思索する広告マンが、哲学者に意見を求める。広告の変遷や現在地、将来のリスクへと話が進み、やがて社会・哲学・広告の三者の関係が浮かび上がってくる。哲学者が広告マンとともに未来を洞察していく過程は、きわめて刺激的だ。話は広告にとどまらず、AIやバイオ技術といった加速する技術革新にも及ぶ。かつて人間とともに進化してきたはずの技術が、人間を追い越し、突き放し始めている。もはや変化は避けられず、人間もまた、対応を迫られている。読後、「これからは、ずっと先が見えないのかも…」と妙に納得したのを覚えている。新型コロナもChatGPTもまだ登場していない2019年10月発行の書だが、今でも読み返すたびに新たな視点を与えてくれる。

 

人間はどうすれば良いのか。やはり、変わることで適応するしかあるまい。

二冊目に紹介するのは、変化と適応の指南書である。

 

『進化思考[増補改訂版]生き残るコンセプトをつくる「変異と選択」』(海士の風)

デジタル技術もバイオ技術も、人間が生み出したものだ。だが、それを創造できるのは、一握りの天才だけではないか。そんな考えに、本書は明確に異を唱える。

著者は、「創造の構造」を「生物の進化」に重ねて詳細に分析し、その本質を解き明かしていく。そして、創造力とは特別な才能ではなく、誰にでも再現可能な能力であり、育てることができるという考えに行き着く。そうした信念のもと、20年にわたって思索と研究を続けてきたのが、日本のクリエイター・太刀川英輔氏だ。

本書には、その成果が余すところなく詰め込まれており、質・量に圧倒される。創造力を育てるための具体的な方法が多彩に記され、どれも腹落ちする説得力があり、実践する意義を強く感じさせる。

一冊目で紹介した書と通底するのは、人間が体力的に弱い存在であるがゆえに、言語や道具の発明といった創造力を発揮して非力を補い、それを武器としてきた、という点だ。

「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ。」

パーソナルコンピューターの父、アラン・ケイの言葉が本書で引用される。人間を変え、救う力が創造力にあるならば、本書はその力を育む最良の教科書だと思う。