自治体職員向けに、仕事につながるヒントやアイデア、事例などを紹介する行政マガジンです。自治体運営における業務改善のヒントの提供や自治体向けに事業を展開したい民間企業をサポートします。
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Vol.69
熊本県小国町×オーバーツーリズムの解消
観光客が過剰に押し寄せることで起こるオーバーツーリズム。地域住民の生活環境悪化、観光客の満足度低下など多くの問題があります。その解決策として人気観光地への予約制導入に踏み切った、熊本県小国町の取り組みをご紹介します。
地元で愛されてきた鍋ヶ滝公園は、CMのロケ地になったことがきっかけで、年間約24万人が訪れる人気の観光名所となりました。「それまでは地元の人しか知らないような滝でしたが、公園内を整備していくと、観光客がさらに増えていきました」と担当者が当時を振り返ります。一方で大型連休などは周辺道路で大渋滞が発生し、地域住民の生活にも支障が出るなど、深刻な問題になっていたといいます。
その対策として、近隣の小学校跡地を駐車場にし、シャトルバス送迎を行っていましたが、新型コロナにより運行中止に。その結果、令和2年の観光客は年間約9万人にまで減少。「鍋ヶ滝公園が今後も観光地としてありつづけるためには、地域住民の生活環境が保たれ、観光客が快適に観光できるように、受け入れ体制を整える必要がありました」。そこで町長の発案により、事前予約制の導入に踏み切ることになったそうです。
最も心配だったのは、いかに混乱なく予約制に切り替えていくかだったという。新聞やWEBなど様々な媒体で告知し、問い合わせ対応のコールセンターも設置。その一方で、予約制の導入による観光客減の不安から、周辺施設の反対意見もあったそう。「オーバーツーリズムと新型コロナ感染症対策という2つの論点から根気強く話をしたことで、皆さん納得してくれました」。
予約システムについては、民間企業とともに構築。発案の約1年後、令和3年11月から事前予約制を開始し、令和4年には年間約16万人もが訪れました。また、WEBの利用が不慣れな観光客のために、観光協会の窓口でも予約できるようにするなど、導入後も改善を続けています。
スムーズに運用できているそうで、観光客からは“子連れでも安全に散策できた”“ゆっくりと写真が撮れた”とのうれしい声や、地域住民からは渋滞緩和を喜ぶ声も。令和4年には、こうした取り組みが国際的に認められ、“世界の持続可能な観光地TOP100選2022”に選出されました。
オーバーツーリズム解消には、普段からの住民との関係性構築が大切だと担当者は話します。「住民が、“観光地”としてどれだけ理解して協力してくれるかが重要なポイントです。しかし、全ての意見を反映しようとすると何もできなくなってしまう。思い切って行動に移す勇気も必要です」。持続可能な観光地であるためには、誘客とオーバーツーリズムのバランスが大事であることを教えてくれました。