広告会社は今、
何に投資しているのか

2024年度から新シリーズとして「広告会社は今、何に投資しているのか」を連載します。 広告業界は、次世代の広告ビジネスを開発すべく、さまざまな試行錯誤を行っています。本企画では、広告会社各社から発信されるニュースリリースの中から、毎回注目のアプローチを広告会社の「先行投資」として紹介するシリーズ企画です。

広告会社は今、
何に投資しているのか

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何に投資しているのか

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何に投資しているのか

広告会社は今、
何に投資しているのか

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何に投資しているのか

2024年度から新シリーズとして「広告会社は今、何に投資しているのか」を連載します。 広告業界は、次世代の広告ビジネスを開発すべく、さまざまな試行錯誤を行っています。本企画では、広告会社各社から発信されるニュースリリースの中から、毎回注目のアプローチを広告会社の「先行投資」として紹介するシリーズ企画です。

広告会社は今、
何に投資しているのか

2024年度から新シリーズとして「広告会社は今、何に投資しているのか」を連載します。 広告業界は、次世代の広告ビジネスを開発すべく、さまざまな試行錯誤を行っています。本企画では、広告会社各社から発信されるニュースリリースの中から、毎回注目のアプローチを広告会社の「先行投資」として紹介するシリーズ企画です。

広告会社は今、
何に投資しているのか

小山 祐樹

小山 祐樹

(株)電通グループ 電通イノベーションイニシアティブ チーフ・ディレクター
(株)電通グループ 電通イノベーションイニシアティブ チーフ・ディレクター

営業局、経営企画局を経て電通イノベーションイニシアティブではグループR&D戦略立案、新領域投資、投資先との事業共創をリード。主にImmersive Media/XR/メタバース/New Media領域、日本/北米/インド/東南アジアなど国内外のエリアを担当。投資先への経営支援や事業戦略立案からプロジェクト設計、「TOKYO GAME SHOW VR」をはじめとしたプロダクト共創・社会実装までの推進に取り組む。

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新しいテクノロジーやデバイスが新たなメディアインターフェースを創り出し、マーケティングやコミュニケーションのあり方を進化させてきた。

第1回 Immersive Media領域への投資

新しいテクノロジーやデバイスが新たなメディアインターフェースを創り出し、マーケティングやコミュニケーションのあり方を進化させてきた。スマートフォンの登場により、手のひらサイズの画面の上で多くの人がたくさんの時間を使って一日を過ごしている中で、電通グループが投資を強化している領域の一つに、「Immersive Media領域」がある。我々はこの領域をRobloxやZepetoをはじめXR/メタバースプラットフォームが創りつつある現実世界と仮想世界の連結を実現する新たなメディアインターフェイスとして捉えている。未だ本領域は創生期であるものの「2D(二次元)→3D(三次元)」と「視聴→体験」という2つの進化に大きな可能性を見出している。

まず、Immersive Mediaではコンテンツの制作・表現方法が3Dになる。今まで2Dの動画やグラフィックを中心に、企業や商品の世界観を広告で表現してきたが、本メディアではプラットフォーム内に構築したブランドワールドでの具体的な“建造物”やコンテンツを通じて企業や商品の世界観をユーザーへ伝えていくことになる。Robloxにはすでに数多くのブランドが参入しており、「NIKELAND」などをはじめユニークな体験を提供するワールド群が注目を集めた。

もう一つ注目すべき進化は、メディアやコンテンツを自分の分身となるアバターを通じて「視聴」ではなく「体験」するようになる点である。動画+画像+テキストで最適化された視聴体験が、アバターを介したユーザーに対して360度で情報を届ける“擬似体験”の形に近づいていく。これにより深いエンゲージメントや共感を生み出す効果も現れており、今後はこのインターフェイスに対応した企画開発や体験設計が求められる。

電通グループはRobloxとのグローバルパートナーシップ契約やZepetoとの代理店契約をはじめ、本領域で10社以上の投資先、加えて多数の事業パートナーを構築している。また、国内グループ横断で本領域を担う「XRX STUDIO」のメンバーも80名を超え、2024年1月に専門部署も設立した。Newzooの調査によるとZ世代(10-20代)のゲーマーは1週間で平均7.2時間ゲーム空間に滞在し、その目的の70%はゲームプレイではなく、友人と集うためとある。Immersive Media領域を生活者のエンゲージメントを獲得する新たなメディアインターフェイスと捉えグローバルでのR&Dや投資を強化させて、顧客企業・パートナー企業との連携を深め、次世代のマーケティングにおける提供価値を実現すべく、私たち自身の競争力も進化させていく計画である。

第1回 Immersive Media領域への投資

新しいテクノロジーやデバイスが新たなメディアインターフェースを創り出し、マーケティングやコミュニケーションのあり方を進化させてきた。スマートフォンの登場により、手のひらサイズの画面の上で多くの人がたくさんの時間を使って一日を過ごしている中で、電通グループが投資を強化している領域の一つに、「Immersive Media領域」がある。我々はこの領域をRobloxやZepetoをはじめXR/メタバースプラットフォームが創りつつある現実世界と仮想世界の連結を実現する新たなメディアインターフェイスとして捉えている。未だ本領域は創生期であるものの「2D(二次元)→3D(三次元)」と「視聴→体験」という2つの進化に大きな可能性を見出している。

まず、Immersive Mediaではコンテンツの制作・表現方法が3Dになる。今まで2Dの動画やグラフィックを中心に、企業や商品の世界観を広告で表現してきたが、本メディアではプラットフォーム内に構築したブランドワールドでの具体的な“建造物”やコンテンツを通じて企業や商品の世界観をユーザーへ伝えていくことになる。Robloxにはすでに数多くのブランドが参入しており、「NIKELAND」などをはじめユニークな体験を提供するワールド群が注目を集めた。

もう一つ注目すべき進化は、メディアやコンテンツを自分の分身となるアバターを通じて「視聴」ではなく「体験」するようになる点である。動画+画像+テキストで最適化された視聴体験が、アバターを介したユーザーに対して360度で情報を届ける“擬似体験”の形に近づいていく。これにより深いエンゲージメントや共感を生み出す効果も現れており、今後はこのインターフェイスに対応した企画開発や体験設計が求められる。

電通グループはRobloxとのグローバルパートナーシップ契約やZepetoとの代理店契約をはじめ、本領域で10社以上の投資先、加えて多数の事業パートナーを構築している。また、国内グループ横断で本領域を担う「XRX STUDIO」のメンバーも80名を超え、2024年1月に専門部署も設立した。Newzooの調査によるとZ世代(10-20代)のゲーマーは1週間で平均7.2時間ゲーム空間に滞在し、その目的の70%はゲームプレイではなく、友人と集うためとある。Immersive Media領域を生活者のエンゲージメントを獲得する新たなメディアインターフェイスと捉えグローバルでのR&Dや投資を強化させて、顧客企業・パートナー企業との連携を深め、次世代のマーケティングにおける提供価値を実現すべく、私たち自身の競争力も進化させていく計画である。