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榮枝 洋文

榮枝 洋文

株式会社ベストインクラスプロデューサーズ(BICP)/ニューヨークオフィス代表

海外現地法人のマネジメント歴18年(中国・広州/香港、北米・ロサンゼルス/ニューヨーク)。アサツーディ・ケイ現地法人ADK America (WPP Group)のCFO兼副社長の後、株式会社デジタルインテリジェンス取締役を経て現職。ニューヨークの最新動向を解説する『MAD MAN Report』を発刊。米国コロンビア大学経営大学院(MBA)修了。

共著に『広告ビジネス次の10年』『2030年の広告ビジネス』(翔泳社)がある。

過去のFresh EYEコンテンツは下記から読むことができます。
2023年4月からはこちら

「AI」という広大なテーマに対して、広告業界では「LLM(Large Language Model)」の表層的な利活用の中に偏りがちに感じる。「マルチモーダルAI」の概念も(どのようなデバイス・データだとしても)プロンプトの技術やアウトプットが「言語コミュニケーション」の域を出ない。

AIデータセンターと電力エネルギー


■AIは広告や言語コミュニケーションに閉じず

「AI」という広大なテーマに対して、広告業界では「LLM(Large Language Model)」の表層的な利活用の中に偏りがちに感じる。「マルチモーダルAI」の概念も(どのようなデバイス・データだとしても)プロンプトの技術やアウトプットが「言語コミュニケーション」の域を出ない。世界のOmnicomがIPGを合併(買収)するニュースが飛び込んで来たが、これも水平同業の「広告」に閉じた寄せ策に見える。

 

この10年で(2014年から2024年)、米国の上場企業価値総額は約2倍(110%)に成長した。東証の日経平均株価が最高になったのも記憶にある。ビッグテック企業の、広告事業を柱を持つGoogleは40兆円規模から260兆円超えに成長(540%)し、同じくFacebook/Metaは20兆円規模から170兆円越えに成長(660%)している(Apple、Amazon、Nvidiaは言うまでもない)。この成長額と率の差は、「広告配信」に閉じずにクラウドとAI上での新しい土台の価値を広げている証だ。一方で日本での広告系企業やアドテク企業の上場企業の同時期10年の価値比較は、「2倍」の成長ベンチマークと比べていかがかだろう。

 

■巨大テック企業のエネルギー確保連鎖

「ChatGPT」や「Google Gemini」に代表される生成系AIを、人類のパートナーの「新生物」と例えてみよう。さて、この新生物はどこの場所に生息して、何を食べて生きているのか。

 

この新生物はクラウド上に存在していて、決してデータを食べて生存しているのではなく、「電力エネルギー」を大量に必要として、結果的に生成データを増殖させている。AI生成される側の表層結果の前に、世界的にAIを動かす電力エネルギーが「必要・確保」が先決になる。

 

「AIエネルギー需要」は2030年(5年後)には現在の「3倍」程に急増する予測がある。広告事業や事業モデルを超えて包括する「エネルギー」確保に向けて、すでにビックテック企業が2024年にすでに見せていた先行指標を並べてみよう。

 

Amazonが原子力発電によるデータセンターを購入

Amazon(AWS)が、ペンシルベニア州の原子力発電所にあるTalen Energy社のデータセンター・キャンパスを2024年5月に買収発表。電力供給の新エコシステムには発電確保だけでなく、電力を直送する「大容量の送電網」が必要で、発電の真横の土地を確保した。

 

Open AIサム・アルトマン氏率いる発電事業「Oklo」が上場

Open AIのサム・アルトマン氏率いる「次世代」原子力発電のOklo社がニューヨーク証券取引所(NYSE)に2024年5月に上場。

 

ビル・ゲイツ氏、次世代原発プロジェクトに数十億ドル投資の用意

ビル・ゲイツ氏(個人)が数千億円規模を投資して設立したTerraPower社の「次世代」SMR(Small Module Reactor:小型原子炉)の原子力発電所が、ワイオミング州で2024年8月に着工。

 

Microsoftがスリーマイル島原発の電力を20年間購入する契約

2024年9月、ペンシルベニア州の「スリーマイル島原子力発電所」1号機を1979年の事故後から再稼働させると発表し、MicrosoftのAIデータセンターに20年間にわたり電力を供給する契約を発表。

 

Oracleがデータセンターの建設を計画

オラクルの創業者ラリー・エリソン氏は3基の小型モジュール原子炉(SMR)で稼働するギガワット規模のデータセンターの建設計画を2024年9月に発表。

 

Alphabetが1GW級の電力パワーのデータセンターを開発中

2024年9月にピチャイ氏は米国の講演にてSMR(同上)をデータセンターの潜在的なエネルギー源として言及。

 

Nvidiaのジェンスン・ファン氏が「原発は良い選択肢」

2️024年9月にAI工場であるデータセンターを支えるだけの発電量の不足に対し、持続可能なエネルギー源としての理解枠の拡張を指摘。

 

次々に連鎖発表されていたビッグテック側のこれらの先行指標を見ていれば、日本政府が2024年末に発表した新しいエネルギー基本計画の策定に向けて「原発「依存度を低減する」という文言を改める方向へ」のシフトは偶然ではない。このAIとエネルギー分野は、1国家規模を超える世界経済がうごく。2025年はさらに加速する年だ。

AIデータセンターと電力エネルギー


■AIは広告や言語コミュニケーションに閉じず

「AI」という広大なテーマに対して、広告業界では「LLM(Large Language Model)」の表層的な利活用の中に偏りがちに感じる。「マルチモーダルAI」の概念も(どのようなデバイス・データだとしても)プロンプトの技術やアウトプットが「言語コミュニケーション」の域を出ない。世界のOmnicomがIPGを合併(買収)するニュースが飛び込んで来たが、これも水平同業の「広告」に閉じた寄せ策に見える。

 

この10年で(2014年から2024年)、米国の上場企業価値総額は約2倍(110%)に成長した。東証の日経平均株価が最高になったのも記憶にある。ビッグテック企業の、広告事業を柱を持つGoogleは40兆円規模から260兆円超えに成長(540%)し、同じくFacebook/Metaは20兆円規模から170兆円越えに成長(660%)している(Apple、Amazon、Nvidiaは言うまでもない)。この成長額と率の差は、「広告配信」に閉じずにクラウドとAI上での新しい土台の価値を広げている証だ。一方で日本での広告系企業やアドテク企業の上場企業の同時期10年の価値比較は、「2倍」の成長ベンチマークと比べていかがかだろう。

 

■巨大テック企業のエネルギー確保連鎖

「ChatGPT」や「Google Gemini」に代表される生成系AIを、人類のパートナーの「新生物」と例えてみよう。さて、この新生物はどこの場所に生息して、何を食べて生きているのか。

 

この新生物はクラウド上に存在していて、決してデータを食べて生存しているのではなく、「電力エネルギー」を大量に必要として、結果的に生成データを増殖させている。AI生成される側の表層結果の前に、世界的にAIを動かす電力エネルギーが「必要・確保」が先決になる。

 

「AIエネルギー需要」は2030年(5年後)には現在の「3倍」程に急増する予測がある。広告事業や事業モデルを超えて包括する「エネルギー」確保に向けて、すでにビックテック企業が2024年にすでに見せていた先行指標を並べてみよう。

 

Amazonが原子力発電によるデータセンターを購入

Amazon(AWS)が、ペンシルベニア州の原子力発電所にあるTalen Energy社のデータセンター・キャンパスを2024年5月に買収発表。電力供給の新エコシステムには発電確保だけでなく、電力を直送する「大容量の送電網」が必要で、発電の真横の土地を確保した。

 

Open AIサム・アルトマン氏率いる発電事業「Oklo」が上場

Open AIのサム・アルトマン氏率いる「次世代」原子力発電のOklo社がニューヨーク証券取引所(NYSE)に2024年5月に上場。

 

ビル・ゲイツ氏、次世代原発プロジェクトに数十億ドル投資の用意

ビル・ゲイツ氏(個人)が数千億円規模を投資して設立したTerraPower社の「次世代」SMR(Small Module Reactor:小型原子炉)の原子力発電所が、ワイオミング州で2024年8月に着工。

 

Microsoftがスリーマイル島原発の電力を20年間購入する契約

2024年9月、ペンシルベニア州の「スリーマイル島原子力発電所」1号機を1979年の事故後から再稼働させると発表し、MicrosoftのAIデータセンターに20年間にわたり電力を供給する契約を発表。

 

Oracleがデータセンターの建設を計画

オラクルの創業者ラリー・エリソン氏は3基の小型モジュール原子炉(SMR)で稼働するギガワット規模のデータセンターの建設計画を2024年9月に発表。

 

Alphabetが1GW級の電力パワーのデータセンターを開発中

2024年9月にピチャイ氏は米国の講演にてSMR(同上)をデータセンターの潜在的なエネルギー源として言及。

 

Nvidiaのジェンスン・ファン氏が「原発は良い選択肢」

2️024年9月にAI工場であるデータセンターを支えるだけの発電量の不足に対し、持続可能なエネルギー源としての理解枠の拡張を指摘。

 

次々に連鎖発表されていたビッグテック側のこれらの先行指標を見ていれば、日本政府が2024年末に発表した新しいエネルギー基本計画の策定に向けて「原発「依存度を低減する」という文言を改める方向へ」のシフトは偶然ではない。このAIとエネルギー分野は、1国家規模を超える世界経済がうごく。2025年はさらに加速する年だ。

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