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榮枝 洋文

榮枝 洋文

株式会社ベストインクラスプロデューサーズ(BICP)/ニューヨークオフィス代表

海外現地法人のマネジメント歴18年(中国・広州/香港、北米・ロサンゼルス/ニューヨーク)。アサツーディ・ケイ現地法人ADK America (WPP Group)のCFO兼副社長の後、株式会社デジタルインテリジェンス取締役を経て現職。ニューヨークの最新動向を解説する『MAD MAN Report』を発刊。米国コロンビア大学経営大学院(MBA)修了。

共著に『広告ビジネス次の10年』『2030年の広告ビジネス』(翔泳社)がある。

過去のFresh EYEコンテンツは下記から読むことができます。
2023年4月からはこちら

米国の最大手の広告業界誌「AdAge」が、79年間にわたって毎年集計・発表している「Ad Age Agency Report」。このレポートの根幹を成す「広告エージェンシー(単体)ランキング」が、 2023年4月発刊版(2022年度集計)から発表されなくなった。

AdAge「エージェンシー単体ランキング」の未来


米国の最大手の広告業界誌「AdAge」が、79年間にわたって毎年集計・発表している「Ad Age Agency Report」。このレポートの根幹を成す「広告エージェンシー(単体)ランキング」が、2023年4月発刊版(2022年度集計)から発表されなくなった。広告エージェンシーを束ねる「ホールディングス」(例:WPP・Accenture・Omnicom・Publicis・Dentsu G等)のランキング発表のみとなっている。

 

AdAgeは集計発表を辞める理由として「傘下の広告エージェンシー単体(世界での支社ネットワークを含む)の収益を公開しないホールディングス企業が増え、ランキング集計として成立しにくくなったから」と説明している。

 

この状況は近年「広告系」企業だけでなく、Accenture やDeloitte、PwC等の「コンサル系」企業が上位に加わった背景もある。「事業コンサルティングこそが最大のマーケティングサービス(事業支援)」という立ち位置ならば、クラウド投資からIR、危機管理、DXなどコンサルティング事業の大半が、広義のマーケティング・広告事業すらも内包してしまい、金額はたちまち桁違いに巨額になる。

 

AdAgeのエージェンシーランキング集計方法は、意外にもエージェンシー各社がExcelに数字を手入力して提出するという「自主申告制」の集計だった。業界各社が互いに協力し合い、非公開の会社も開示することで、数字の精度や信用が保たれていた。いわば、紳士協定をAdAgeが「業界内」に機能させてくれていた。

 

それでも集計が難しくなる、2つの事例を紹介しよう。

 

① 「VMLY&RWUNDERMANTHOMPSON」?

WPPグループの「J. Walter Thompson(JWT)」は、同じWPPの「Wunderman」と事業統合させていたのはご存知だろうか。WPPはさらに「Young & Rubicam(Y&R)」もVMLと引っ付けて「VMLY&R」としていた。さらにWPPはこの「Wunderman Thompson」と「VMLY&R」を統合させる。単純には上記の小見出しのような呪文名はさすがに短縮して「VML」とするが、伝統あるJWT、Y&R、Wundermanという名称を消してまで、コンサル系との数字競いのように見える。

 

② PwCの名前がリストから消えた

2023年版からホールディングス・ランキングに(すら)PwCの名前が見当たらなくなっている。前年度は世界7位に登場していた兆円規模のビジネスが突然消えるはずもないので「ランキング参加を辞退した」と考えられる。Web上でも「PwC Digital」や「PwC Interactive」も登場しないようにすでに最適化されており、PwCの事業概念のシフトが感じられる。

 

エージェンシー単体ランキングが消え、ホールディングスがエージェンシーを束ねて消し、PwCが離脱し、といった「見えなくなる」出来事の連続から、広告ビジネスのダイナミクスを再考する新年としよう。

 

参考:AdageData Center https://adage.com/aboutagencyreport2023

AdAge「エージェンシー単体ランキング」の未来


米国の最大手の広告業界誌「AdAge」が、79年間にわたって毎年集計・発表している「Ad Age Agency Report」。このレポートの根幹を成す「広告エージェンシー(単体)ランキング」が、2023年4月発刊版(2022年度集計)から発表されなくなった。広告エージェンシーを束ねる「ホールディングス」(例:WPP・Accenture・Omnicom・Publicis・Dentsu G等)のランキング発表のみとなっている。

 

AdAgeは集計発表を辞める理由として「傘下の広告エージェンシー単体(世界での支社ネットワークを含む)の収益を公開しないホールディングス企業が増え、ランキング集計として成立しにくくなったから」と説明している。

 

この状況は近年「広告系」企業だけでなく、Accenture やDeloitte、PwC等の「コンサル系」企業が上位に加わった背景もある。「事業コンサルティングこそが最大のマーケティングサービス(事業支援)」という立ち位置ならば、クラウド投資からIR、危機管理、DXなどコンサルティング事業の大半が、広義のマーケティング・広告事業すらも内包してしまい、金額はたちまち桁違いに巨額になる。

 

AdAgeのエージェンシーランキング集計方法は、意外にもエージェンシー各社がExcelに数字を手入力して提出するという「自主申告制」の集計だった。業界各社が互いに協力し合い、非公開の会社も開示することで、数字の精度や信用が保たれていた。いわば、紳士協定をAdAgeが「業界内」に機能させてくれていた。

 

それでも集計が難しくなる、2つの事例を紹介しよう。

 

① 「VMLY&RWUNDERMANTHOMPSON」?

WPPグループの「J. Walter Thompson(JWT)」は、同じWPPの「Wunderman」と事業統合させていたのはご存知だろうか。WPPはさらに「Young & Rubicam(Y&R)」もVMLと引っ付けて「VMLY&R」としていた。さらにWPPはこの「Wunderman Thompson」と「VMLY&R」を統合させる。単純には上記の小見出しのような呪文名はさすがに短縮して「VML」とするが、伝統あるJWT、Y&R、Wundermanという名称を消してまで、コンサル系との数字競いのように見える。

 

② PwCの名前がリストから消えた

2023年版からホールディングス・ランキングに(すら)PwCの名前が見当たらなくなっている。前年度は世界7位に登場していた兆円規模のビジネスが突然消えるはずもないので「ランキング参加を辞退した」と考えられる。Web上でも「PwC Digital」や「PwC Interactive」も登場しないようにすでに最適化されており、PwCの事業概念のシフトが感じられる。

 

エージェンシー単体ランキングが消え、ホールディングスがエージェンシーを束ねて消し、PwCが離脱し、といった「見えなくなる」出来事の連続から、広告ビジネスのダイナミクスを再考する新年としよう。

 

参考:AdageData Center https://adage.com/aboutagencyreport2023

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