第10回 クリエイティブとコンサルティングの融合による新メソッド「界隈マーケティング」への投資
2024年7月30日、ADKマーケティング・ソリューションズはクリエイティブとコンサルティングの両視点を融合させた新しいメソッド「界隈マーケティング」を発表しました。「界隈マーケティング」は、ADKマーケティング・ソリューションズの戦略メソッド「Brand Boost Method」の1つであり、企業・ブランドのマーケティング支援を担うメソッドです。
「界隈マーケティング」は、2018年にその原型が生まれました。『とある界隈』で実践した結果、その界隈でのマストアイテムブランドになり、界隈のチャネルが1年で7倍になり、6年後の今では60倍に拡大という成果を上げています。この手法をメソッド化したものが「界隈マーケティング」です。
従来のマーケティング手法だけでは難しい時代に
近年、人々の趣味嗜好の多様化は加速し、特定の「好き!」を深く掘り下げる消費行動が増えています。そのため「マスマーケティング」は多様化に対応しづらく、テレビ離れ傾向がより進むことが予測されます。また「インフルエンサーマーケティング」は商業的な側面を問われ、消費者からの信頼を損なってしまうケースも見られます。「ファンマーケティング」も成功例はありつつ、深い関与を求められることから「そこまでしてつながる意味を見いだせない」人が離脱してしまっているブランドが多いのではないでしょうか。これらのことから、従来のマーケティング手法だけでは消費者に対する的確なアプローチが難しくなってきている状況にあるといえます。
従来発想を転換したメソッド「界隈マーケティング」
こうした中、我々は「界隈」の消費行動に着目することで、「ブランド=主役」という従来発想ではなく、「主役は界隈。その界隈を盛り上げるために尽力するブランドを好きになってもらう。」という独自のアプローチに至ります。現在支援しているブランドでは、「界隈」の深刻な問題に取り組むことでブランドに対するエンゲージメントが高まり、界隈コア層の売上増、ロイヤルユーザーの伸長を実現しています(図参照)。
「クリエイティブ×コンサルティング」でさらなるマーケティングメソッドを
ファンを生み出し、ファンとの絆を深め、ファンと共に新たな価値を生む力はADKグループがもともと持っていたDNAです。界隈マーケティングは、このDNAを「クリエイティブ×コンサルティング」によって進化させたマーケティングメソッドであり、ブランドの持続的成長の力強い推進力となります。これからも、「クリエイティブ×コンサルティング」による新たなメソッドを次々と生み出し、企業やブランドのマーケティング支援を行ってまいります。
--共著--
荒川 兼六
株式会社ADKマーケティング・ソリューションズ
エクスペリエンス・デザイン本部 BXデザイン局 alphabox グループx
シニアCXディレクター
武蔵野美術大学を経て、2009年に早稲田大学を卒業。事業会社やデジタルエージェンシーで、サービスデザインやコミュニケーションデザインのプロジェクトに参画後、2021年にADKマーケティング・ソリューションズ入社。入社後は、既存の領域にとどまらず、垣根を越えたフルファネルの体験づくりに注力。2023年のADFESTで新しい顧客体験デザインについて佐川氏とセッションスピーカーを担当することをきっかけに、新たなマーケティング手法を議論。2024年、共に新メソッド「界隈マーケティング」を確立し、新市場開拓支援プロジェクトを多数リード。