2004年、朝日広告社にてデジタルマーケティング組織を起案。10年間マネジメントを行った後、2015年4月、デジタル時代のマーケティングプロデューサー集団、株式会社ベストインクラスプロデューサーズを創業。
「マーケティングの力で、人生を楽しめる人を増やす」というビジョンを掲げ、VMV策定、人間理解、価値設計、市場定義、顧客体験設計、RFP、チームビルディングなど各プロセスで方法論を開発し、クライアントサイドに立った伴走型支援を行っている。
マーケティング分野のカンファレンスにも多数登壇。ad:tech Tokyo 1st place moderator、マーケティングアジェンダ沖縄プレゼンテーションアワード3年連続優勝、宣伝会議教育講座講師など。
世界はいま、「生き方を選ぶ」時代に突入しています。自国主義と世界主義が交錯し、それぞれが自らの生き方を選びはじめています。そして、この流れは、国だけでなく、企業やブランド、そして私たち個人にも及んでいます。
世界はいま、「生き方を選ぶ」時代に突入しています。
自国主義と世界主義が交錯し、それぞれが自らの生き方を選びはじめています。そして、この流れは、国だけでなく、企業やブランド、そして私たち個人にも及んでいます。それぞれが自らのアイデンティティを見つめ、より自律的で独立した「生き方」を選ぶこと。そのためには、強さとしなやかさ、そして互いを尊重する心がよりいっそう大切になってきました。そんな、自らの「生き方を選ぶ」時代にお薦めしたい書籍を2冊、紹介します。
一冊目は、『ポジショニング戦略』です。
アル・ライズとジャック・トラウトによるこの一冊は、多くのアドパーソンに読まれている定番ともいえる本です。本書では、あらためてマーケティング戦略における一丁目一番地であるSTPの中でも、とりわけ「P=ポジショニング」という概念についておさらいできます。ポジショニングの本質は、ブランドや商品の違いを消費者の頭の中にしっかりと築くことですが、この思考は、ブランドや商品の枠を超えて、企業経営、そして私たち個人のあり方にも示唆を与えてくれます。「生き方を選ぶ」時代だからこそ、自らのありたい「らしさ」と、相手から認識されるポジションニングが一致させることが、幸せな生き方に繋がるのだと考えています。
もう一冊は、『勝率2割の仕事論』です。
著者の岡康道氏は、誰もが知る日本を代表するクリエイティブディレクターですが、駆け出しの頃は多くのスタープレイヤーの中で埋没し、なかなか企画が通らなかったそうです。そこで岡氏は、誰も踏み入れていないクリエイティブの「空き地」を必死に探し、自らの独自領域を築きました。結果、8割のクライアントには響かない一方で、必要としてくれるクライアントには深く受け入れられ、唯一無二の存在となったのです。
この本に描かれている、ありたい姿を貫き、必要とされる人たちと幸せな仕事を積み重ねる姿勢は、アドパーソンとしてどのような生き方を選ぶべきか、深く考えさせてくれます。
勝率2割とは、一見低く見えますが、自らの選んだフィールドでは100%の確率で支持されるとも解釈できます。
私たち個人が、プレイヤーとしての「生き方」を選び、ポジショニングを体現していくことへの勇気を与えてくれる一冊です。
『ポジショニング戦略』(アル・ライズ、ジャック・トラウト著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4903212076