第3回「令和シニアの1日〜60代のメディア接点〜」

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超高齢社会が進むなか、シニア層の“情報接点”の変化はマーケティングにおいて重要な要素となっています。

本連載ではこれまで、シニアの世代の変化や価値観の転換、デジタル化による消費行動の変化に注目してきました。

第1回で取り上げた「70代までのスマートフォン保有率増加」「インターネット平均利用時間の伸長」「YouTubeや検索エンジン、ニュースメディア利用率の高さ」を踏まえ、ここでは定性調査のなかで特に多く見られた、具体的な“1日の動線”についてレポートします。

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令和シニアの“1日”を追う

調査の結果、スマートフォンが朝晩の定番インターフェースとして定着していることがわかりました（図1参照）。

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1.起床直後のヘッドラインチェック

かつての朝刊と同様、ニュースサイトや検索エンジンで1日の主要トピックを俯瞰。布団の中でスマートフォンを手に取れる気軽さで、つい見てしまうようです。

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2.隙間時間の“深掘り”

気になる記事があれば、その場でニュースサイトを閲覧。検索ワードを打ち込み、追加情報をサクッと収集。

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3.家事・趣味の合間にデジタルメディア

料理中はレシピ動画を再生、休憩中はYouTubeで旅行やペットの動画を楽しむなど、手が空いたタイミングでInstagramや動画プラットフォームにアクセス。

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4. リアル×マス×デジタルのクロスメディア活用

平日昼間はテレビでニュースやドラマの再放送を視聴しつつ、災害時などはニュースサイトの速報を併用。
オンラインとオフラインを組み合わせたマルチチャネル利用が見られます。

令和シニアの“1日”を追う中で、朝のヘッドラインチェックから就寝前のニュース確認にいたるまで、何度も「Yahoo!ニュース」の名が挙がっていました。そこで、実際に60歳以上の男女がどのニュースサイトを使っているのか、MAUデータ（月間アクティブユーザー数・Web/App合算、2024年8月調査）をもとに調べてみました。

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ニュースサイト利用の実態

（A）上位ニュースサイト
60代以上のMAU（月間アクティブユーザー数）が最も多いニュースサイトは、Yahoo!ニュースでした。続いてスマートニュース、その後に男性はウェザーニュース、女性はgrapeです。

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（B）Yahoo!ニュースの強み

天気予報や災害速報、社会・経済ニュースから生活情報まで幅広いコンテンツをワンストップで提供。豊富な配信量と使い慣れたインターフェースにより、令和シニアの「朝の情報習慣」をしっかり押さえています。

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（C）スマートニュースとの棲み分け

MAUはYahoo!ニュースに及ばないものの、スマートニュースとYahoo!の重複利用率は比較的低く、両者の利用層に一定の棲み分けが見られます。メディアプランニングにおいては、Yahoo!による広域カバレッジとスマートニュースによる補完的接触を組み合わせることで、効率的なインクリメンタルリーチ（既に届いている人とは重複しない、純粋に新たに接触できた人）の拡大が期待できます。

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メディア戦略のポイント

令和シニアは、従来型の「マスメディア中心」から脱却しつつあり、スマートフォンを軸にマス・デジタル・リアルの複合的メディア接点を構築しています。
こうした特徴を踏まえ、たとえば、Yahoo!ニュースやスマートニュースなどのニュースアプリを活用し、ネイティブ広告でヘッドライン枠に掲載することで、朝のニュースチェック習慣を起点とした施策を展開するのはいかがでしょうか。

令和シニアのライフスタイルに寄り添ったメディア戦略を設計し、マス・デジタル・リアルのシナジーの最大化にぜひお役立てください。